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2026.04.13

Brand New Edge 2026 名古屋編 実施レポート

建築素材は、もっとアートになれる。

2026年3月19日から3月22日までの4日間、
aQ-studio × 塗り壁.com 共同主催による展覧会
「Brand New Edge 2026 名古屋編」 を、Gallery White & Black Nagoyaにて開催しました。

ご来場いただいた皆さま、参加アーティストの皆さま、
そしてこの展示を一緒につくり上げてくださったすべての関係者の皆さま、
本当にありがとうございました。

今回のBrand New Edgeもまた、
強く、静かに、濃い熱を残して幕を閉じました。


白いキャンバスではなく、表情を持った素材から始まる表現

白いキャンバスに描く。
それは、アートの王道です。

でもBrand New Edgeは、そこから少し外れた場所に立っています。

最初から何も乗っていない真っ白な面ではなく、
特殊塗装によってすでに表情を与えられた建築素材に、
アーティストがもう一度向き合う。

凹凸、鈍い艶、ひびきのような質感、光の返し方。
均一ではない下地に対して、作家の感性がどう反応するのか。
そこに、この展示の面白さがあります。

これは、素材を“背景”にする展示ではありません。
素材もまた、表現者のひとりです。


16名のアーティストが、それぞれの表現をぶつけた

今回の名古屋編では、16名のアーティストが参加。
それぞれが特殊塗装という強い個性を持った土台に対して、
真正面からぶつかり、自分の表現を重ねてくれました。

同じ企画の中にありながら、立ち上がる作品はまるで違う。
荒々しく乗りこなす作品もあれば、
下地の呼吸を読みながら静かに成立していく作品もある。
塗装の存在感を押し返すのではなく、
引き受けながら拡張していく作品もありました。

そのどれもが、
「アート」と「建築」が混ざったというより、
その境界そのものを曖昧にしていくような強さを持っていました。


写真では伝わりきらない、“会場でしか成立しない体感”

会場で何度も感じたのは、
この展示が“見る”だけのものではなかったということです。

少し離れると、ひとつの景色に見える。
近づくと、塗膜の厚みや筆致の圧が立ち上がる。
角度を変えると、表面が急に別の顔を見せる。

写真では伝わりきらない揺らぎが、
確かにそこにありました。

画面越しでは届かない。
でも、現場に立つと一瞬でわかる。

Brand New Edgeが毎回大事にしているのは、
たぶんそういう**“体感でしか成立しない表現”**です。


特殊塗装という“リズム”に、アーティストがそれぞれの表現を重ねる

主催コメントの中で、塗り壁.comの大月宅磨氏は、
レゲエカルチャーにおける**「DUB」**の発想に触れていました。

ひとつのリディムに、さまざまな表現者がそれぞれの歌を重ねる。
Brand New Edgeも、それに近いものがあります。

特殊塗装という“リズム”の上に、
アーティストがそれぞれの解釈と衝動を乗せていく。
歌い方は違っても、根底には同じグルーヴが流れている。

だからこの展示は、作品展であると同時に、
共作の現場でもあります。

一人では辿り着けない表現が、
素材、技術、空間、作家性の交差点で立ち上がる。
そこに、Brand New Edgeの本質があります。


aQ-studioがこの展示で届けたかったこと

aQ-studioはこれまでも、
表現を“作品”の中だけに閉じ込めるのではなく、
空間、素材、文脈、人との接点まで含めて設計することを大切にしてきました。

今回のBrand New Edge 2026 名古屋編は、
まさにその思想が濃く立ち上がった4日間だったと思います。

建築素材は、機能だけのものでは終わらない。
塗装は、仕上げだけの技術では終わらない。
アートは、美術の文脈の中だけで完結しない。

それぞれの領域が、自分の役割を少しはみ出したとき、
初めて見える景色がある。

今回の展示は、そのことを改めて証明してくれました。


ご来場ありがとうございました

足を運んでくださった皆さま、
作品を託してくれたアーティストの皆さま、
そして共催としてこの挑戦をともにしてくださった塗り壁.comの皆さま、
心から感謝申し上げます。

Brand New Edgeは、
“アートを飾る”ための場ではなく、
表現の境界を更新するための場として、これからも進んでいきます。

まだ見たことのない表情を、
素材から。空間から。表現から。

aQ-studioは、アーティストやクリエイターの表現を、企画・空間・ビジュアル・体験へと拡張するクリエイティブチームです。
展示企画やアートディレクション、ビジュアル制作、空間演出、ブランドとの共創まで、ジャンルを越えたプロジェクトを企画・制作しています。ご相談はお気軽にお問い合わせください。


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